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omocha journal

あそんだり描いたりの記録

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MONAMIさんの PlusPen 3000 使用レポと韓国の文具事情

先日買おうかどうしようかと言っていた 韓国メーカー MONAMI さんの製品、あの直後に注文したものが届きました。


ちなみにこちらの製品です。


 
 
購入のきっかけとなったインスタグラムの広告をもう一度確認したところ、この水彩画講座で使われるセットは48色入りで、今回購入したものより12色多いみたいです。


講座の概要よくみると、日本語少し変でしたね。自動翻訳の誤植とはちょっと違う気がしますが...でも諸事情(日本からは参加できない)ふまえると、やはり自動翻訳だったのかな涙
 
 
 
今回は韓国のショップから送って頂きました。
きちんと梱包されていてきれいな状態で届きました。

じゃーん!!

 
ん?なにか別の製品が同梱されている

 
 
開封してみました。

 
 
添えられていたのはフィルムタイプの付箋。日本にもよくありますね。
これ、韓国の方も使うのですね!表も裏もハングルだらけで全く読めなくて、韓国内向けに作られたもののようです。すごーい!!こういったものを手にする機会がなかなかないので、とても嬉しいです。使わずに保管してたまに眺めることにします。ショップの方、どうもありがとうございました(^^)
 
 
外側のビニール剥がしてもまだ包まれていたので更に剥がします

 
 
 
 
やっと対面できました!

このケース、じょうぶで機能的でしかも美しい。ヨーロッパや日本のメーカーと同レベル。
 
 
 
色見本のための台紙入り。これはとてもありがたいです。


 
 
マーカー本体には社名などが印刷されていて

この3000ってどういう意味だろう?
 
 
見覚えのあるキャップ。昔日本にもこういうキャップありませんでした?

よく見るとキャップの下の方に小さな窓がところどころ空いています。キャップの硬さを調製しているのでしょうか。海外製品にありがちな「キャップがやたらかたくて開かない」なんてこともなく、それでいてカチっときちんと閉まるし、開閉のしやすさに個体差もありませんでした。
 
とても小さなことですが日本製品以外ではこのへんの精度が悪いものがほとんどなので、細かいところにまで配慮されているという意味ですごくポイント高い!
 
 
 
色見本台紙をありがたく使わせて頂き、色見本を作りました。

色がとても鮮やかです。今回購入した36色セットは同シリーズの最大量パックではないものの色揃えはとてもバランスがよいです。
 
 
ニブの接写✑

黒芯なんですね!このプラスチックチップ、見るからに細い線が得意そうな繊細さ。
 
 
同様にプラスチックのニブで極細線を描ける子たちと並べると

こんなかんじ。
 
 
筆跡は

こんな感じ。
 
 
ニブの先端、インクの出る部分はかなり微細でトンボ鉛筆さんの PlayColor K くらい細く書けそうなんだけど、筆跡を見ると PlayColor 2 に近いです。これはインクがわりとしっかり出るためで、細さでは EMOTT や PlayColor K には敵わないものの線幅が安定しやすくてとてもいいです。小さくても硬いチップなので EMOTT のようには抑揚つけられません。好き嫌いが分かれるところだと思いますが個人的には大好きです。
 
 
 
シングルヘッドですっごく細い線の出せるニブ...なのに講座で扱うのはジャーナリングでなく水彩画なの?とますます不思議になりましたが、せっかくなので講座を想像しながら水彩画を描いてみます。

水ににじみやすいのは試し書きですぐわかったけれど、突き詰めたらいったいどれほどのレベルなのか。限界を知りたくて、敢えて「ビニールにインクをとって濡らした筆で取る」なんてことはせず、紙に直接カリカリ線をひいたところを滲ませていきました。
 
 
そしたら、とてもきれいに滲むんですね。滲むなんてもんじゃない、溶けるんですね。


他社さんの染料インクと比較すると、呉竹さん(クリーンカラーシリーズ)や、セーラー万年筆さん(四季織マーカー)や、トンボ鉛筆さん(ABTやプレイカラーシリーズ)のように「ほぼ完全に溶ける」まではいかないけれど、

マービーさん(アートブラッシュやルプルームⅡ)、あかしやさん(彩)、ぺんてるさん(アートブラッシュや筆タッチサインペン)と同じくらいのレベルの溶けやすさです。細いニブで紙に押し込んだインクも相当に溶けてくれます。
 
 
なお、このように描けたのは紙のお陰でもあります。今回はオリオンさんの「アクリルデネブ」という紙を使わせていただきました。わたしは紙のこと全般詳しくわからないのですが、こちらの製品はカラーマスターで水彩を描くのにオススメと聞いて購入したものです。実際まさにその通りで、こすれに強く美しく滲むので、普通の水彩画はもちろん今回のように水性マーカーを使った水彩画を描くときにそのすごさを実感できます。
 
本来はアクリル絵の具で水彩画風に描きたいとき用の紙みたいです!
 
 
 
MONAMIさんのマーカーの話に戻りますが、今回購入した PlusPen3000 は、マーカー自体も細めで握りやすく色も豊富で、ひとことでいうと「女性や学生向けのジャーナリングマーカー」って感じです。でも水によくのび水彩画にも使えますし、実際私が購入するきっかけになった Instagram の広告でも水彩画を描くのに使われていました。実際韓国のみなさんはこれをどのように使われているのでしょうか?気になります。
 
市場のニーズ度外視で、個人の勝手な感想(というか希望)をいうと、ツインヘッドでもう片方にナイロンチップのブラシがついていたら、水彩に使いやすくてますます素敵です。あるいはシングルへッドでも抑揚のつけられるフレックスチップなら、レタリング用として使いたいです。このどちらかでもこれくらいの多色セットがあってくれたら、インク色丸かぶりでもまた購入したいです。特に後者は日本製品では少ないジャンルなので、個人的には多少価格が上がってもほしいです。
 
 
  

韓国の文具事情

ここで韓国の文具事情について。って...中国と違い韓国のこういった話題、自分にはほとんど聞こえてきません。画材となるともっと。

「義務教育中はなんでも無償にすべき」ということで韓国では10年ほど前からは学校で使うものは何もかも文具に到るまで無償で配られるようになったため、基本的に学習文具をわざわざ買うことはあまりないみたいです。

実際2000年時点で3万件近くあった文具店がこの20数年で1万件を下回っており、相当数が廃業に追い込まれたようす。で、現状営業している文具店はというと、ヴィンテージデザイン文具を専門に扱ったり、手帳デコ(「ダク」っていうらしい)ものの専門店だったり、24時間営業の無人形態だったりと日本ではあまりみかけないようなコンセプトのお店があるようです。

日本の文具も人気で、機能的で使いやすい上おしゃれだからと学生中心に若い人から受け入れられているようです。日本の文具が高価ながら歓迎されてるのは他の国でも同じことだけど、とくに韓国の近年の文具業界の傾向として流行り廃りが激しくて、あとからあとから新しいデザインのものが市場にでてくるようなので、そんななかで日本のデザインが受け入れられてると聞くとちょっとうれしいです。必要最低限のものは国から支給されるから、プラスアルファの楽しみという意味で目を引くもの新しいものが人気なのかもしれませんね。
  
逆に、韓国の文具もちらほら日本に入ってきています。コロナ前だと THENCE さんとか、最近だと PINKFOOT とか。こちら日本で「推し活」に使われるデコ素材も、韓国からの輸入品を見かけます。あちらにも「推し活」があるのかどうかわかりませんが、韓国の女の子たちは上述の手帳デコ(ダク)が大好きらしくて個々にジャーナリングを楽しんでるようで、そこで使う素材と推し活素材は被るところがあるのかもしれません。

韓国発のジャーナリング投稿はインスタグラムでもよく見かけます。おそらくジャーナリングデコと親和性の高いコラージュもある程度流行ってるんじゃないかと思います(インスタにさかんにアップしてる勢は主にこっち)。


で、一番興味のある「画材」についての事情は、やはりよくわからないんですよね。インスタグラムやtiktokを見ている限りでは、韓国のかたも絵が大好きで特にオイルパステル利用者が多いなという印象です。そのぐらいしかわかりません。

別の観点から得た情報だと、カフェ大国の韓国では3年で四分の一が潰れるという競争の激しいカフェ業界において、他店と差別化するためにコンセプトカフェが増えてるそうです。

そのなかに「アートカフェ」というのがあって、カフェに用意された画材を体験できるというもの。とあるお店ではアクリル絵の具かオイルパステルを選んで、コーヒーを飲みながらキャンバスに好きに描いたら、最後は持ち帰れるそうです。また、コーヒーを飲みながら陶芸や、陶器に絵付けを体験できるお店もあるそうです。体験できる内容のレベルがけっこう高いとおもうんですけど(汗)あくまでもカフェなんだそうです...。もしや韓国の人、日本人以上にアート好きだったりする???


 
よくわからないことについての話題が無駄に長くなってしまいました。
 
 
直近はこちらを注文しまして、いまUSから届くのを待っています。


この Writech というブランド、ホームページ等みても一切中国味を出していませんが(出していないからこそ)、あとこの絶妙なブランド名からも、おそらく中国系企業ではないかと勝手に思っています。

不思議なのはこの製品、プラスチックのニブでレタリングできることになっており、となるとおそらく中国やUSでは作っていないはずのフレックスチップ搭載のようなのです。

製品写真にあるようなレタリングは実はできない(詐欺写真)のかと疑ってかかりましたがレビューを見る限り本当にできるみたいで。んだとしたら一体このチップをどう調達したのかなと...実物を見てなにかわかればと思って注文しました。


近年、主にアメリカやEU、中東その他各国でブランドを展開している中国系文具画材メーカーに今とても興味がありまして、自分の好きなジャンル(主にマーカー類)から少しずつ買い集めています。

興味深いのは、中国系の文具ブランドって以前はEU圏ではUSほど浸透してなかったはずでした。ブランド掲げなくても輸出はしてたでしょうけど、たぶんEUはUSなどと違い優秀なメーカーがたくさんあるため、そうそう入り込みにくかったのかなと。きっとEUにはEU産の低価格でいいものが既にたくさんあって(日本にいると見えないけど)、価格だけでは簡単に勝負できない状況だったのだろうと。でもそれは過去の話になりつつあります。

おなじ意味では文具大国日本においても、ここで戦うのはなかなかキツいはずですが...実際はこちらで商売される中国メーカーさん少しずつ増えてきています。価格に大きな差をつけてる製品は価格に敏感な層を、年齢によるものはその世代をめがけて訴求してきてるのを見かけます。狙いを定めて確実に売るぞという強い意志を感じる(^^;) 無視できないのは、必ずしも「低価格」だけを売りにしていないことです。中国産の文具=低価格で低品質、というイメージは今後ひっくり返るかもしれません。
 
また、これらのメーカーの製品はいずれも他国特にUSで販売実績と知名度を得てから近年日本に入ってきており、つまりUSあたりで今ばんばん売ってる多くのメーカーさんがもしや今後追随して日本にやってくるのかもしれません。

アパレルなどと比べればかなりゆるやかだけと、それでもこの業界にとっては長年見られなかった大きな転換がもたらされるのかもしれません。市場がますますにぎやかになってくれたならとても嬉しいです。

逆にコクヨさんやプラスさんなど積極的に中国に進出してる日本のメーカーさんもあり。引き続き頑張ってほしいです。
 
 
というわけで次は、中国に絡んだ文具事情について触れたいと思います。

 

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ぺんてるさんのヨーロッパ向け新商品 その2

ものすごく既視感のあるタイトルですが...

そうです、2月にここで触れた brush sign pen twin がこちらで販売されぬまま、筆touchサインペン(海外だと製品名「Brush sign pen」)に新色が出たようです。

こちらは Pentelスイス さんの投稿。(ドイツ語)


エメラルドグリーン、ライムグリーン、ペールオレンジ、ライトパープル、コーラル、ダークブラウンの6色。

この後にも現在までに2件、同アカウントからこの新作に関する投稿がなされており、まだ未確認ですが他のEU圏アカウントでも紹介されているのかもしれません。

さすがにこれはそのうち日本でも出してくれますよね?ぺんてるさん?そうでなきゃ泣いちゃうよ〜涙
 
 
ところでスイスの公用語ってドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語という具合によっつあるんですが、メインで使われてるのはドイツ語ってことなんですかね。ドイツ語ならほとんどのスイス人は読めるんですかね?

どなたかご存じの方おしえてください。

 

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韓国発文具メーカーMONAMI

いつか調べてここ↓にまとめた
▶ memorandum — MONAMI
韓国発の文具メーカー「MONAMI」さんに関する広告が、とうとう私のInstagramにも表示されました。

わたしに表示された広告はこちら

MONAMIさんの水性ペンを使って絵を描く講座のようです。完璧な日本語で記載されているので日本語話者向けかなと思い申し込もうとすると「お住いの地域にはお届けできません」と表示されます。ほう...日本からは参加者を募っていないが広告はばっちり出しているんですね。ってことは今後こちら向けに販売始める伏線か?!と思ってしまいますよね。

ちなみにMONAMIさんの製品、広告に表示されたものも含めいくつかは既にネットで購入できます。しかし今のところは日本の代理店が存在しているようには見えません。


↑広告で表示されていたのはこの製品かな〜

配送スケジュールから察するに日本に在庫はなく、注文したら韓国から送られてくるのだと思います。


どうしよ、買ってみようかなぁ...

 

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ぺんてるさんのヨーロッパ向け新商品

おそらくEU圏、少なくともドイツにおいては今年2月以降の新製品と思われるこちら



この製品情報が私の Instagram タイムラインに幾度となく現れて気になっています、かなり。

国内でもいつか「カラーツイン」というツインペンがそれなりの色数で展開されてましたが、ニードルチップと曲がらないラウンドチップだったと思います。今回でているのは両方がブラシタイプ(フレックス)チップで、お絵かき勢だけでなくレタリング勢も一度見たら頭から離れないでしょう...ぺんてるさんの太い筆チップってどんな?他の製品でありましたっけ..。細い方は筆タッチサインペンと同じなのかもっと小さく見えなくもない?興味しかありません。しかしよくこういうものを地域柄・トレンドに合わせて的確に出してきますよねぺんてるさん。パイロットさんもサクラさんも他社さんももちろんがんばっていると思いますが、どう見てもぺんてるさんのこういうところは頭一つ抜けてます。

最近毎日のようにこの新作を検索しているけれど、英語スペイン語だとまだ販売サイトがあまりヒットしなくて、さらに日本に発送してくれるところは見つかっていません。ぺんてるさんが日本向けに販売してくれるのはいつになるでしょうか...

ここを読みに来るような方には説明不要でしょう、以前も書かかせていただいた通りぺんてるさんの売上はパイロットさん同様 7割近くが海外です。コ○ヨさんがぺんてるさんを我が物にしようと強引だったのも、最終的にプラスさんが粘り勝ちして収まりましたけど、要は両社がぺんてるさんの海外展開のノウハウを喉から手が出るほどほしかったに違いありません。なんてったってぺんてるさんが半世紀以上も苦労して培ってきたものをそっくり手に入れられるのですから奪い合いにもなりますよね。

それはそうとして、いち ぺんてるユーザー・ファンとしては、日本の企業さんなのに基本的に日本人はあとまわしにされて悲しいです。←※事務・学習文具以外の主に画材についての話です。

ただ「あとまわし」というのは私の勝手な嫉妬で、上でも述べたように要はぺんてるさんとしては地域の需要にあわせて狙い撃ちしてるのでしょう。直近の例だとミルキーブラッシュはまず国内向けに販売してくれました(国内でハイブリットミルキーがヒットした過去を踏まえて)。一方で筆タッチサインペンの新色が日本に上陸するまではだいぶタイムラグがありました。遅くなっても販売されただけラッキーだったかもしれません。今回はインク色追加ってわけでもないし、なんとなくものすごく待たされるか下手したら販売されないのではと危惧しています涙 ...やはり悲しいです。

各社それぞれが国内でもヒット商品出していらっしゃるにも関わらず、日本の文具業界全体ではコロナで文具の売上が約1割も落ちたようです...。すごいインパクトです。そりゃ赤字のところもでてきますよね。そんななかで唯一わずかにのびたのが画材(特に絵の具)だそうで、画材ファンとしては嬉しいニュースです。でもメーカーさんたちにとっては、そんな伸び率なんかとても楽観できない程度には長期的に見て日本で展開しても美味しくないんですねきっと。子どもも少ない、ペーパーレス化、コロナのせいでオフィスも縮小。大人のお絵かき勢徐々に増えてはいるけどまだまだ...こんな時勢で日本の優秀な文具メーカーの視線は今後とくに大手ほど、ますます海外にむけられていくのかなと思うとかなりさみしいです。需要を待つのではなく、なんとか日本にも需要を作り出したい!って強いメーカーさんがでてきてくれないでしょうか。
 

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ダイソーさんのカリグラフィーマーカー

大変お久しぶりです。最近はとても元気に過ごしています。

過去の投稿から辿って Amazon で購入くださった方々...がまたここに戻っていらっしゃることはまずなさそうですが、どうもありがとうございました。書き続ける励みになります。

また、拍手欄からレジンの記事へ非公開コメント送ってくださった方、どうもありがとうございました。書き留めておいて本当によかったです。返信メニューがないためこの場で御礼申し上げます。レジンの記事だけ急にアクセスが増えたので何かあったのだろうなとは思っていましたが、おかげさまでどこで紹介されたのか辿れました。




今回は、多くの方には興味も共感ももたれないであろうカリグラフィーマーカーのレビューを書きに来ました。

購入以来かなり寝かせてしまったダイソーさんのカリグラフィー用ツインマーカー(染料インク)。買っていたことさえ忘れて先日もう1セット購入してしまい、帰宅してから気づきました。


下の2本はダイソーさんではなくてキャンドゥさんかもしれない...すみません

なんとこのマーカー、筆ニブとブロードニブがついています。


キャップが甘くてインク飛びまくりの百均アルコールマーカーはこの数年常に品薄状態の中、こちらは店頭でずっと売れ残っています。ダイソーさんに限らずキャンドゥさんもセリアさんも、なぜアルコールマーカーはよく売れるんでしょうか。自分も全種一通り試しましたが「お値段なり」品質であることが非常にわかりやすい製品なのに、明らかにリピーターがいるのではと思われます。他の手に入りやすいメーカーさんのが軒並み高いからでしょうか。

一方、古典的なカリグラフィーをする人しか手に取らないであろうブロードニブタイプのマーカーは、巷では呉竹さんのものくらいしか手に入りませんが、100円台から買えます(定価は200円)。ただ、滅多にお目にかかれません。たぶん画材店に行かないと買えません。この状況が変わらないうちは、つまり皆は欲しがってないからだと判断できますよね。

近年少しずつではあるけれど、日本でもカリグラフィー人口が増えています。先日とあるグローバルメーカーさんに伺った話だと、コロナ禍に入ってからいっきに増えたそうです。それは主に筆ペンを使うモダンカリグラフィーのことだと思われます。モダンカリグラフィーの人口が増えればそこから古典的な書体に興味を持つ方が増えるのは自然なことでしょう、でも日本国内についていえば、ワークショップや書籍の数を見る限り実際の増え幅はそうでもないと思われます。

 

以上のことを踏まえると、名だたるメーカーさんが国内でこの手の新作出さないなか、ダイソーさんがブロードニブを(たとえブラシのおまけだとしても)販売してくれたことをとても嬉しく思います。古典カリグラファーを忘れないでくれてありがとう!って感じです。今の売れ行きからするとしばらく追加生産はなさそうですが...
 
 
 
前置きが長くなりましたが、
今回は呉竹さんの ZIG Calligraphy シリーズ(顔料インク) / Scroll & Brush(染料インク) と比較させていただきました。ダイソーさんあるあるで、この製品も製造元が明記されていませんが Made in Korea です。
 
 
ブロードニブは幅3.5mmで呉竹さんの Calligraphy Ⅱ と同じです。形が違うだけでよくあるチゼルニブと材質は同じでしょうから、製造自体はそう難しくないのかもしれません。並べると幅は同じでも厚みが全く異なりましたが、インク排出量には問題なく全体的にしっかりしていてエッジも効かせやすく、カリグラフィーシリーズと比べてまったく遜色ない書き味です。


左が呉竹さん、右がダイソーさん

このニブの厚み....他社さんのブロードニブでは詰まりやすいメタリックインク以外で見たことありません...



ちなみに、レッドだけ不良品でなんとニブが裂けていました。これほどに硬いニブが裂けてるって、経緯を想像するとちょっと怖い。


↑右端が縦に裂けていたので、ピンセットで引っこ抜いて除去したあとです。
2本で100円なので仕方ないですかね。



一方、ブラッシュニブは半分辺りからしか曲がらず、しなりにくいものでした。これではブラッシュレタリングビギナーが正しく抑揚つけるのはやや難しいと思われます。


左が呉竹さん、右がダイソーさん


韓国産ということでブロードよりむしろブラシのチップに期待していたので残念な結果となりした。



筆跡からはわかりにくいけど、描き心地が全く異なります。呉竹さんのニブの凄さを再確認しました。


ニブが半分からしか曲がらないと書きましたが、要するにトンボ鉛筆さんのABTやマービーさんの Le Plume Ⅱ などと同じタイプで、お絵描き用のブラッシュニブとしては申し分ないもので、使い続けたらもしや百均とはおもえない耐久性を発揮するのかもしれません。韓国産ということでブラッシュニブの強さについてはお値段以上の期待を寄せています。

今後なるべく使い続けて検証していきたいと思います。








.....もうどのくらい経ったでしょうか。ここの更新をお休みしている間に、インスタグラム上で交流のあった絵描き仲間が急逝されました。


彼女はサムトレーディングさんのカラーマスターが大のお気に入りで、私がカラーマスターのインクを水筆でとって描いているのを知って話しかけてくださったのがきっかけで交流が始まりました。「このような使い方をする人を自分以外に見たことがない」と。カリンマーカーやABTなどインフルエンサーが多くついてる製品でこの手法のPR動画がたくさんあるなか、この言葉は彼女がいかにカラーマスター一筋だったかを表しています。

彼女のインスタグラムはいつもオリジナリティあふれる作品が渋滞していて、投稿してもしてもしきれないように見えました。毎日毎日、更新されない日はありませんでした。母と同い年とは思えないことには、アナログだけでなくデジタルも使いこなし、リールもストーリーもLIVEも配信していました。彼女の辞書には「不可能」という言葉がなかったようです。それを無理にしている様子もなく自然にやってのけ、パワフルな太陽のようにいつもそこにあって当たり前のようにみんなを照らして、そんな方とときどきお話できるのは私にとってとても幸運なことでした。

次第にコメント欄よりメールでお話する機会が増え、その殆どが沼の話でした。彼女は鋭い洞察力をもって好き勝手を言うようで、話しながらも相手の小さな変化に気づく繊細な面も持ちあわせていました。画面を通して接するだけで不思議な元気をくれる、作品だけでなく人間としての魅力にもあふれた方でした。

彼女が突然いなくなってしまってから、マーカーを握るだけでつらくなり、しばらくは描き続けることが難しくなりました。どうしてみんなを置いてひとりだけいってしまったのか、こちらはこんなに思っているのになぜ一言も返事を与えてくれないのか、ひどい、ずるいではないか、と暗い気持ちで理不尽に責めた日もありました。自分でさえこれほどショックなのだから、より親密だった彼女の生徒さんやメーカーさんの悲しみは察するに余りあります。あふれる追悼ポストは見るのもつらく、およそ受け入れる気持ちにはなれなくて、最近は別のアカウントをつくってそちらに退避していました。

彼女が旅立ったあとに発売されたお気に入りシリーズの新作は、1セット多く手元に置いて一番楽しみにしていたであろう彼女にお供えし、自分なりの手向けとしました。たぶん本人は「うっかりこっち側にきちゃったんですけど〜」って笑いながらあいかわらず毎日描きまくってると思うので、あのはんぱない消費量に思いを馳せたらそのタイミングで今後もお供えしようと思います。共通のお気に入りが手元にある限り使うたびにあなたを思い出してますし、どうせ自分もそのうちおなじところに行くので、あらたまって表立っての追悼はしません。いいですよね先生?
 

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ブログ情報


◇ ブログ名:OMOCHA JOURNAL (おもちゃじゃーなる)
◇ 紹介文:遊んだり作ったりを記録。幼児向けおもちゃ,折り紙,謎の紙工作,スピログラフ,ゼンタングル,しまいにはUVレジンにまで手を出し,無節操極まりない。コロナ禍に突入してからは紙に書くお手軽なカリグラフィー・レタリングに打ち込んでいます。
◆ 著者名:A
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◆ 誕生日:秋霜烈日
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◆ 特技:独りでカラオケに行ける
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ニコニコ動画 ···· 主に2022年以降IGに投稿したリール動画をそのまま置いています。

Gist ··· 当サイトのレイアウトをいじったときに今後も使いまわしたいコードを忘れないように置いています。




これより下は,2022年1月現在更新止まってるものが多いです。



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▶過去に描いたスピログラフ集@ Pinterest
(途中からインスタに移行済)



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