切ってみること自体はもう既にたくさんの方が実践しており、検索すると記事がたくさん見つかりますが、自分の手で確認したくてやってみました。
メビウスの環を縦に切ると何ができるか?
どうせやるならみんなみたいに数回で終わらすんではなく、気がすむまで切り刻みたいとも思っていました。
まずは元になるメビウスの環をつくります。
紙の帯を1回ひねって、端をテープ糊で留めます(gifアニメ↑)。
これを量産!
とりあえず4つ!
準備が整ったところで。
まずは半分に切ってみます。
結果、大きな一つの輪になりました↓
(赤い丸シールは判別用に貼ったもの)
でもただ大きくなったわけではなくて、ひねりが2回入ってる...
Wikipedia によれば、メビウスの環と呼べるのは1回
※ ひねったものだけだそうです。
※「1/2回」ひねるという表現が本来正しいのかも。要するに180度ひねるという意味です。
次は切り込み2本。
一周切り終わりそうなところで、最初に切りはじめたのとは違う方の切り込みに繋がることに気づき思わず「えっ」と声が出てしまいました。切り終わるまでまるで全容が見えなかった。
最終的には、大きい2回ひねりの輪と小さいメビウスの輪がつながったものができました。
切り込み3本。
これも全く予想できませんでしたが、すべて切り終わると
2回ひねりの輪がふたつ繋がったものができました。
しかも互いに2回ずつ交わってるよねこれ(--;)ややこし...
じゃあ切り込み4本は?!
細くてだんだん切りにくくなってきた。
でも今回ばかりはなんとなく予想がつきました。
大きい2回ひねりの輪がふたつと小さなメビウスの輪がひとつ、合計三つが繋がったものができました。
もうなにがなんだか...
交わり方が複雑で、頭がこんがらがりました。
手にとって眺めても三つの輪の交わり方を把握できず(TT)
あまりに細くなってきたので、これ以降は紙を変えて更に切り込みを増やしてみました。
ためしたところを表にまとめると
大きな輪...2回ひねりの輪 (≠メビウスの環) 小さな輪...1回ひねりの輪 (=メビウスの環)
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切り込み: 0
大きな輪: 0
小さな輪: 1 |
|
|
切り込み: 1
大きな輪: 1
小さな輪: 0 |
|
|
切り込み: 2
大きな輪: 1
小さな輪: 1 |
|
|
切り込み: 3
大きな輪: 2
小さな輪: 0 |
|
|
切り込み: 4
大きな輪: 2
小さな輪: 1 |
|
|
切り込み: 5
大きな輪: 3
小さな輪: 0 |
|
|
切り込み: 6
大きな輪: 3
小さな輪: 1 |
後半は輪が絡まりすぎて単純に数えるのも大変でしたが、輪の数についてだんだん規則性が見えてきました。
切り込み |
0 |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
大きい輪 |
0 |
1 |
1 |
2 |
2 |
3 |
3 |
小さい輪 |
1 |
0 |
1 |
0 |
1 |
0 |
1 |
輪の合計 |
1 |
1 |
2 |
2 |
3 |
3 |
4 |
たかだか7つほどのサンプルで決めていいのかとも思いながら、法則をひねり出してみます。
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切り込み数を k, 大きな輪の数を W, 小さな輪の数を w
とする。
(i) k が奇数の場合にできる輪の数は、それぞれ
W = ceil ( ¹/₂ k )
w = 0
また、
(ii) k が偶数の場合にできる輪の数は、それぞれ
W = ¹/₂ k
w = 1
である。
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※ ceil は繰り上げメソッド。
※ 分数の表記には、こちらのサイトを利用させていただきました。
▶
Unicode Fraction Converter
これが正しいことを証明するためにもっと切り込みを増やして切ってみたいけど、なにせ絡まりかたが半端ないから、これ以上切ったら数えられなくなるかも。
ところで、今回はひとつのメビウスの環を使いましたが、次回はあらかじめ二つ繋がったメビウスの環を切った場合どうなるのかも試してみたいです。
捨てようとまとめたら、スパゲティみたいでした。
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